8月19日、20日大阪、9月5日名古屋に行きました。行く前は妻の入院や、自分も今年の健康診断ひっかかりまくりで再検査など病院通いが続いたり、ニューシングルの「Cling Cling」があんまり気に入ってないこともあって、いまひとつ気分が上がらず、「もしかして熱が冷めてきた?」とも思っていたのですが、実際行ってみたらそれはもう素晴らしいライブでした。
ツアーはまだ続くので内容についてはあまり書けませんが、演出が凝りまくりだった昨年末のドーム公演に比べると、ぐっとシンプルになって3人のパフォーマンスをじっくり見せる方向に変わっていたのがなにより嬉しくて。「最先端テクノロジーを使った演出」が話題になるのは結構だけど、それだけじゃないのに、ともやもやした気持ちを抱えていたファンも多かったのではないかと思うし。セットリストは個人的に好きな曲が多かったので文句無し、でもアンコール曲(今のところ)3曲のローテーションのうち、一番聞きたかった曲にはあたらなかったことだけが心残りではあります。(明日東京公演の最後の追加席発売やで、という悪魔のささやきが・・・・)
大阪1日目はファンクラブ先行なのにまさかのスタンド最後列。それでも会場全体が見渡せて最高。2日目もやはりスタンドだけど中央通路のすぐ後ろの端席、しかもステージ真正面付近だったので、全く視界を遮るもののない状態ですべての演出を、特に虹色のレーザーの乱舞を堪能できたので最高。そして名古屋ではついにアリーナ11列! 出島の通路横で、間近で見る3人の美しさに感涙。「あまり前だと半分ぐらいは後ろ姿を見ることになる」とは聞いていましたが、なんの初めてみる後ろ姿もたまらん、それに評判のガイシホールの重低音は「次のツアーでも絶対ここに来る!」と思わせるほどで最高。しかもこの日は自分の誕生日で、誕生日をパフュのライブで過ごせるなんて、最高以上の言葉があればいいのに。とにかくPerfumeのライブは見る場所によって違う発見や違う楽しみがあるのでどこで見ても最高だし、何度も足を運びたくなってしまうのです。
それにしてもなぜ自分はこんなにもPerfumeのライブに惹かれるのか? 理由は一つではないけれど、もっとも大きなものは「こんなに純粋に楽しく、愛に溢れた場所は他にない」と感じられるから。初めて彼女たちのライブに行ったのはJPNツアーの神戸公演でしたが、その当時はまだ民主党政権で、震災の記憶もまだ生々しく、長引くデフレスパイラルから抜け出せず日本全体が沈んでいた時期でした。しかしそんな中でPerfumeのライブ会場だけは、3人が全力を尽くし、スタッフがそれに応え、観客のテンションが上がり、それを感じたPerfumeがさらにキラキラ輝いて・・・と、デフレスパイラルとは真逆の愛と楽しさと誠実さのスパイラルが会場を包んでいたことに衝撃を受けたものでした。おいおい、「愛のスパイラル」ってなんやねんと自分でツッコミを入れないといけないほど書いていて恥ずかしいんですが、本当にそうとしか言いようがないのですいません。
私は常から「人間ドラマが素晴らしいとかぬかすやつはXね」と思っていて、楽しいこと、面白いこと、美しいことへの評価が低いことが不満でなりません。そりゃあ評論家、文筆家が「面白かった」では済まないのは当然としても、一般の人たちでも一体何に洗脳されてるのか「綺麗なだけで内容がない」などとドヤ顔で語るのにはウンザリです。要領のいい奴だけが得をして、正直に生きてる者がバカを見る的な歪んだ風潮にもそう。Perfumeのライブにはそんな屁理屈や不誠実さが入り込む余地はないし、またこの時代にビジネス臭がないのも奇跡的ではないかと。ささやかだけれどそんな世界が実際にあるということだけで、生きる希望が湧いてくる・・・・ってどうしたオレ、でもしつこいようだけどほんとうにそうなんです、すいません。
ライブ自体の素晴らしさはもちろんのこと、全て娘と一緒に行けたことも嬉しかったなあ。大阪初日の夜、ライブの感想を中心に夜中まで話し込んだことも、名古屋ではライブのみならずひつまぶし、手羽先、シロノワールなど名古屋メシを堪能したことも、全てPerfumeのおかげです。
さあ今から次のツアーのために貯金しなくっちゃ。娘と一緒はいいけどチケット代も他も全部こっち持ちやからスッカラカンですし。