去年はマンガ読んだなあ。自分ではそんなに買わないけど、妻と娘も買うので必然的に量が増えて。そして必然的に女性向け/好みのものが多くなるけど、それには全く不満はございません。ここでは作品よりも、昨年出会った作家のことを。
オノナツメ
はじめて彼女の絵を見た時は、「部屋にサヴィニャックのポスターなんか飾ってる雑貨好きのスイーツ(笑)が好みそう」なんて思ったけど、すいません間違ってました。本好きには『のぼうの城』の表紙を描いた人としておなじみなはず。
技術的に巧いというより、見せ方のセンスがとんでもない。ホワイト使いも独特で、『さらい屋五葉』の扉絵なんて溜息もの。『リストランテ・パラディーゾ』で打ち立てた「老眼紳士萌え」という概念も素晴らしい。ただし妻によると「日本の老眼鏡世代は良くも悪くも仕事人間で、思いやりに欠けることが多くとても紳士とはいえない」とのこと。
群像劇が得意で、ある作品に登場したキャラクターと別の作品でまた出会えるのも嬉しい。『Danza』と『Coppers』を読んだら同人の『I've a rich understanding of my finest defenses』は必読。個人的に一番好きなのは『not simple』かな。
佐原ミズ
この人の場合も、やっぱり絵が最高。絵がヘタなマンガなんて、どんなに内容が面白いといわれても絶対に読みたくないのだ。絵の他に褒めるところは・・・・泣けます。でも、最近は少々そっちに重点置きすぎな感じも。もっと冷たい感じも似合うと思うのに。一押しは『ほしのこえ』かな。今年は『ほしのこえ』と同じく新海誠作品のコミック化の『雲のむこう、約束の場所』が完結することを願ってます。
この二人の共通点は、同人でも活動していること、別名義でも作品を出していること、BLもありなこと。さすがに私はBLはちょっと・・・
昨年亡くなられた野田昌宏さんの有名な言葉をもじるなら、「マンガはやっぱり絵だねえ」