先日ようやく『千年万年りんごの子』、完結の3巻を読みました。
1巻ではこんなにぼーっとしていた男が・・・
3巻ではこの顔! それだけでももう胸熱。1巻、2巻があまりに素晴らしかったので正直読むのが怖かったけど、田中相さん舐めてましたすいません、予想をはるかに超えて今年のベストどころか生涯ベスト10にも余裕で入る程のレベル。歳のせいかちょっとしたことでも涙が出るので、単に泣いた程度ではもはやどうということもないのですが、これは号泣を超えて嗚咽、ぐぅうえっ、とかぅふをををーーんとか声が漏れたのにはさすがに自分でも驚きました。
どうか解釈とか分析など止めて、心を開いて物語を受け止めて欲しい。普段は頭で作られた決まりごとの世界で暮らしていて、感情の漣が立つことはあれど心ってどこにあるん?な状態でも、優れた物語にはそれを動かす力があり、そして心を動かされることはものすごい快感でもあり・・・カタルシスと言ってしまえば身も蓋もないですが、そんな力を持った物語にはそうそう出会えるものではありません。なにより言葉に頼りすぎず表現力のある絵で魅せる、マンガならではの魅力にあふれた、良いマンガを読んだと実感できる作品です。
自分が嗚咽したのは実は本編ではなく番外でしたが、これを読んだ後もう一度1巻から読み直したらまたかなり印象が変わるはず。幸い明日は誰もいないし心置きなく・・・