*ヨコハマに行く方は読まないように!*
ストライプの入ったスーツで登場。だけど上着はすぐ脱いじゃう。眼鏡をかけていて髪をまとめている姿は、白衣を着てどっかの研究所(?)で働いているのが似合いそうな、知的で、少し神経質そうな感じ。右手親指の爪だけ伸ばしている。
ステージには4本のギターが置いてある。曲ごとにチューニングが違うと聞いたので、もっと多いかと思っていた。おなじみのオベーションとメーカー不明のボディの大きめのもの、クラッシックギターと、もう一本はスチール・ギター!
まずオベーションを手にとって、少しポロポロ弾いた後、いきなり「Playing With Pink Noise」でスタート。PVでもおなじみの、ボディをパーカッションのように叩く姿がかっこいい。この曲では左手の指先で叩いているけど、他の曲では手首を使ったり、ボ゛ディをさするようにしたり、叩く場所によって音に違いがあったりと、「叩く」だけでも実にさまざまなバリエーションを見せてくれた。
前の記事で「手が3本あるとしか思えない」と書いたのは「Carmine st.」のことだけど、その秘密が分かった!この曲はメインのリフを左手のハンマリンク・オン/プリング・オフだけで弾いているのだ。だから右手で出す音は「3本目」のように聞こえるわけで、ちょっとしたマジックのタネ明かしを目撃したような気分。
それ以外にも、変則チューニング+開放弦の多用で左手の自由度を高めるなど、以前からある普遍的なテクニックを自由な発想で組み合わせた結果、あのユニークなスタイルが成り立っていることが分かった。ルックスだけでなく、実際のプレイ・スタイルも非常に知的なのだった。
スチールギター(スタンドのないタイプ)では「Can the Gwot Save Us?」をプレイ。スペイシーかつプログレッシブ!ロバート・フィリップ卿がこの演奏を見たら、間違いなくキング・クリムゾンにスカウトされそう。絶対フィリップ卿好みのギタリストだと思う。
「琴が欲しいけど高くて買えないので、安いのを作った」と言ってクラッシックギターを膝に乗せる。ネックの終わり辺りにブリッジ代わりの木をかませてあって(離れていると割り箸をはさんでるみたいに見える)、それを両手で弾くと確かにちょっと琴っぽい。2枚目のアルバムの隠しトラックのオリエンタルな感じはこれだったのかよ!
そうそう、チューニングに関しては、曲の合間にペグをいじって自分で変えていた。よっぽど耳がいいのかな?
ともかく、ギター一本でこんなに幸せな気分になれるなんて、カーキちゃん、ありがとう。次の来日もブルーノートだったら、絶対仕事休んで整理券1番取ってかぶりつきで見てやる!でも、できれば他のライブハウスか小さいホールのほうがいいな。ブルーノートって・・・。
追記: 東京公演のセットリストは
こちら