『ダーク・タワー』一気読み終了。このシリーズをキングが完結してくれたことに、それを自分が無事に読めたことに、改めてサンキャーと言うしかありません。個人的には『荒地』や『魔道師と水晶球』のような「強い物語」で最後まで突っ走って欲しかったのですが、あまりにもその世界が大きくなりすぎたから、そしてまたあまりにも年月がかかりすぎたから・・・たぶん書かれた時点ではあれがベストだったとは思いますが、せめてあと5年早かったらずいぶん違ったものになったはずと思わずには・・・もしかしたら別の世界では、全く別バージョンの『ダークタワー』が、なんてね。(もちろん、また別の世界では完結せずに、ということもあるはずで)
改めて最終巻の解説を読むと、ずいぶん挑発的というか、「風間さん必死やな」とさえ感じてしまいます。「キング本人登場でドッチラケ」というのが間違ってるなんてこと、私はこれっぽっちも思いません。多くの人がキングに求めていること、少なくともこの作品に求めていたこととは齟齬があるのは間違いないでしょう。文学的な意味なんか知らん、「20年も待たされてこれかよ!」と怒ってええんですよ、あれには。
でも私は今回の再読で、特に終盤ではそうした不満よりも、ずっとなんともいえない寂しさを感じていました。自分にとっては『ダーク・タワー』は作品というよりも出来事、長い間気をもまされ続けたけれどもう終わってしまった出来事を思い出しているような気分で。えらい感傷的ですいません。ただ、人生で一度だけでも特定の作品とこのような関係が持てたことを本当に感謝、これも「簡単に手に入らない」ものだったからこその重みなんでしょうか? 一応古参のファンとして、年月の重みを知っているから的な鼻もちならない特権意識と、そんなものには全くとらわれずに完全に真っ白な状態で、一からこのシリーズに向き合えたら、その両方の喜びを感じられたらどんなにいいだろう・・・って、やっぱり欲張りすぎですよね。
期間 : 2012年01月
登録数 : 20 件
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スティーヴン キング / 新潮社 (2006-10)
音楽と人 (2011-11-05)
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スティーヴン キング / 新潮社 (2006-07)
スティーヴン キング / 新潮社 (2006-07)
スティーヴン キング / 新潮社 (2006-03)
小畑 健 / 集英社 (2012-01-04)
スティーヴン キング / 新潮社 (2006-03)
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鎌谷 悠希 / 講談社 (2011-10-21)
CLAMP / 講談社 (2011-03-09)
CLAMP / 講談社 (2010-10-15)
オノ ナツメ / 小学館 (2011-12-27)
オノ・ナツメ / 講談社 (2011-10-21)
オノ ナツメ / 小学館 (2011-12-27)