2012年の映画はじめは「宇宙人ポール」から。監督が変わったことへの不安もあったし、さすがにサイモン・ペッグとニック・フロストのコンビも3作目となると「もとネタありき」感が若干鼻につきだしたこともあって、途中まではなかなか乗れなかったものの、次第にポールの魅力にやられてしまう。技術の進歩はこういう映画のためにあったのか、なんて勘違いをしてしまいそうなほど。だってあの二人が今回は完全に脇役ですよ。アメリカを舞台にしたことも大正解。
自分でもどうかと思うけど、こんなアホ映画で最後には涙。「二人が最後はXXしたことにグッときたわけ?」と妻に聞かれて、「いやそれじゃなくて、彼女がXXXの姿で現れて、マスク外したところでもうね」と言ったら「そこかよ!」と裏拳くらいました。
「宇宙大作戦」、「スター・ウォーズ」、「E.T.」、「未知との遭遇」なんかで育ったらもう大人になんかなれるわけないですよ。おまけにこっちは子供のころからウルトラ・シリーズに仮面ライダーもあったしねえ。しかし今はそんなダメ大人も生きやすい、いい時代になったものです。昔のアメトイ屋なんて東通りのビニ本屋より淫靡だったなと、おっさんは遠い目になるのでした。