片道2時間弱かけて、観てきました「エンジェル・ウォーズ」。これがもう自分のツボにはまりまくりで、生きているのがつらいほど。点数評価なんて品が無いと思う私ですが、あえて星を付けるなら、星五つのところを勢い余って八つもつけてしまいそうなほど。
とにかく頭からしっぽの先まで、全編がかっこいい/美しい絵で埋め尽くされていて、オープニングから病院に入れられる所までで既にKO状態、後はひたすら圧倒的な映像に翻弄されるのみ。蒸気ゾンビ兵や、うさちゃんペイントのロボットや「暗黒の塔」のあれみたいな列車など設定、デザインも最高。
それに音楽も素晴らしく、80年代のあれやこれの名曲カバーにビヨークに、なんといっても最後のあれが!嬉しくって涙が出ましたよ。
世間一般的には「監督の趣味全開の、映像が凄いだけで中身の無い映画」ということになると思われますが、そこはいつも言うように、ファンタジー/SF/ホラーが好きでない(嫌悪している/バカにしてる/見下している)人が8割程度を占める、「インセプション」のように夢の世界を描いても理屈っぽくて夢の無い映画が好まれる「世間」での評価ですから。正直自分も「どうせ映像だけだろう」と思っていたけど、ファンタジーの強靭さ、それを信じる強さが描かれていてその点にも涙。あれがバッドエンドだなんてほんとにもう。
主演の女の子たちがお人形なぶん脇はしっかりしていて、特にスコット・グレンの老賢者ぶりには惚れてしまう。
「世界に誇る日本のアニメ」とか「クールジャパン」なんて調子乗ってる間に、おいしいところを学習、消化吸収されて、実写でここまでやられたら、アニメの優位性なんてもはやキャラクターぐらいしか残って無い。そう、アニメを見慣れている者にとってはこの映画の主人公たちはとうが立ってるのが唯一残念なところ。あちらの映画だからしかたないだろうけど、日本のアニメだったら絶対設定15歳ぐらいのはず。スティングは以前「ロックは何とでもファ*クする巨大な雑種犬」と語ったけど、ハリウッド映画もまさにそう。ぼーっとしてたら飲み込まれるだけ・・・・でもないか日本には「けいおん」にたいなのがあるし。そういえば唯役の声優さんが吹き替えやってて、声優目当てで見に行く人も実際にいるようで、作戦成功ってことですか?
それにしても、この映画をIMAXで観れる地域のひとがうらやましすぎる。
おまけ
CRUEL AND UNUSUAL FILMSのサイトには妄想戦闘場面のやられ役たちがメインのショートアニメなどがあり、ファン必見。
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