今年読んだ/見た本は小説105冊、それ以外の本24冊、マンガ23冊(プラス今日3冊買う予定)でした。その中で特に印象に残ったのは・・・
新刊では
WORLD WAR Z / マックス・ブルックス
小説でも映画でも、ゾンビものや終末ものの多くが局地的な状況を描いていて、他の場所は一体どうなっているんだろうという思いがあったけど、ゾンビとの対決を人類対ゾンビの全面戦争というスケールで描いた本書では、地球全体的な状況、それぞれの地域ごとのドラマ、全面戦争だからこその今までとは違う戦い方やこんな場所にも的なゾンビの生態など、とにかく全部ある。短くて勿体ない、スピンオフの長編を読みたいと思わせるパートもあちこちに。それだけの内容をノンフィクション的な体裁でまとめたスタイルも最高。なにより翻訳ホラーがほとんど出ない昨今で、これが出ただけでも大事件、推さずにはおれません。
高慢と偏見とゾンビ / ジェイン・オースティン, セス・グレアム=スミス
アホとしか言いようがないけど、好きな者にはたまりません。映画にはナタリー・ポートマン出ないのか、残念。
神様がくれた背番号 / 松浦 儀実
ちょっと訳ありなんですが、たまにはこんな人情ものも良いでしょう。阪神ファン必読ということで。
新刊以外では
鷲は舞い降りた / ジャック ヒギンズ
今頃かよな感じですが、今まであまり読んでこなかった傾向の作品で、改めて自分自身で枠を設けることのナンセンスさを思い知らされたということで。前にも書いたけど、もし私が非ホラー/ファンタジー系の人間だったら生涯ベスト3入り間違いなしだと思う。
ゴーレム 100 / アルフレッド ベスター
面白いSFなら他にいくらでもあるけど、なんですかこのパワフルさ!(何故か頭に浮かぶのが棟方志功) SF小説に限らず、他のどのジャンルでも、これだけの破壊力を備えた人っていなくなりましたねえ。
ノンフィクション系では
俺のロック・ステディ / 花村 萬月
やはり文章力がその辺の音楽評論家とはケタ違い。読んでいて「このアルバム/アーティストが聞きたい」と思わせる力は半端ない。だから危険でもあります。
レシピ本では
フラン / 八田 真樹
出来立て熱々を食べるのはこの時期にぴったり。デザートだけでなく「おかずフラン」も美味しい。ケークサレに続くブームになるか?
マンガでは
マイガール 5 / 佐原 ミズ
号泣する準備はできていた、はずなのに予想を超える涙/鼻水量でした。佐原さんはとにかく絵が好きで、あの水彩のカラーが見れるなら内容までは、という感じだったのですが、ようやく代表作と呼べるような作品が出たと感無量。「巻きが入った」とか「強引にまとめた」印象は無かったですね。妻には「あんたどんだけ娘好きやねん」と言われましたがそうなのか?
物忘れが激しくなったので印象に残った本が選びやすいこと、ハハハ。今年は図書館の検索/予約機能を活用したのでたいへん充実した読書生活になりました。まだまだ面白い本は山のようにあるのに、自分が読めるのはあとどれくらいだろう?というあせりも感じるようになりましたが、来年もきっと良い出会いがあるでしょう。
今年も多くの方のお世話になり、本当にありがとうございました。良いお年をお迎えください・・・と書いて後ろを振り向いたら雪積もってますよ! 明日親元行くのに車が・・・どうなる年末年始!