「通販生活」連載時に、何度か見たことはあったが、こうしてまとまったものを見ると、もう圧巻の一言。これは、一家に一冊必携の素晴らしい本だ。
本書を飾るとてつもない作品の数々と、ナンシー関の極限まで作品の魅力を引き出すコメントを、腹を抱えて楽しんだ上、人間の記憶の不確かさに思いをめぐらせる。
<己の中にも確実に存在する「間抜け」を不可抗力として認めて生きていく>
なんと素敵な処世術ではないか。
この「記憶スケッチ」の作品は、ナンシー関のサイト
『ボン研究所』
でも見ることができるが、なぜかディスプレイ上では笑いが減ってしまう。レイアウトの問題もあると思うが、同じ二次元でも紙の上よりディスプレイのほうが平板に見えるのが不思議。
ナンシー関の記憶スケッチアカデミー