人間が信じられないような悪事をはたらくのは何故なのか。遺伝か、環境か、それとも何らかの病なのか?またそれとは反対に、人を助けるために自分を犠牲にする、聖人のような人が存在する理由は?本書は様々な実例をあげながら、人間の善と悪についてまとめた本。
テーマが大きすぎるので、やや散漫な印象だし、これによって人間の善と悪に対する理解が特に深まったという気もしないものの、労作だと思うし、実際の事件や、文学作品から多くを引いた内容は読み物としてはそこそこ面白い。要は「自分でしっかり考えろ」ということですか。
ボブ・ゲルドフを(ほとんど)聖人扱いしていることには苦笑。
人はなぜ悪をなすのか