「Diary~」は輸入盤で持っているにもかかわらず、ボーナス・ディスクにつられて購入。なんといっても"You Don't Know My Name "のレゲエ・ミックスがいい。アリシアの欠点は、ちょつとばかりシリアス過ぎることで、それが少し重い雰囲気を感じさせる時がある。しかしこのミックスでは、見事にそれが払拭されていて、爽やかさにあふれたものになっている。グレゴリー・アイザックスの名前がクレジットにあるので、彼の曲をサンプリングしているのだろう。とにかく最高。
"If I Ain't Got You"はアッシャーとのデュエットもいいけど、私としてはカニエのリミックスがお気に入り。ブラック・アイド・ピーズのミックスが入らなかったのは残念たけど、スパニッシュ・バージョンも味があるので我慢しよう。
シングルを集めるのはなかなか大変で、若い頃は足を使って探し回ったもんだ。今でこそアマゾンやHMVのサイトで簡単に買えるようになったけど、それでもカップリング曲の細かいクレジットがわからない場合も多いので、このような企画はたいへんありがたい。
店頭には、DVD付きの初回盤もまだ残っているけど、もしこれから買おうと思っているなら絶対にこの特別盤のほうがお得でおすすめ。
これと一緒に、横に並んでいた「remixed & unplugged in A minor」も買ってしまった。これに収録されているアンプラグド・ライヴは、アリシア一人っきりの弾き語り。こいつもまた強力に素晴らしい。
私自身は、コンピューターやサンプラーを使って作られた、楽器もできなければ歌も歌えない「ミュージシャン」による音楽も別に否定はしない。スタイルや手法はどうあれ、出来上がった作品が良ければ文句はない。しかしライヴとなると、話は別。誰もツマミをいじくるだけのコンサートなんて見たくないだろう。
いよいよあと一週間に迫った彼女のコンサート。どんな内容になるのか、予測がつかないけれど、プリンスがよく言う「リアルなミュージシャンによる、リアル・ミュージック」を楽しませてくれるに違いないと、このアンプラグドを聞いて確信した。(内心ではあまり過剰な期待をしないよう、自分を戒めているのだけれど)
とにかく、私にとっては今のところ21世紀最高の名曲"If I Ain't Got You"を生で聞けるのが待ち遠しくってしかたがない。
ダイアリー・オブ・アリシア・キーズ~スペシャル・エディション~
リミックスド&アンプラグド・イン・Aマイナー